リスティング広告/運用型広告代理店を選ぶ際に注意したいこと

自社の商品やサービスの利用者を増やすための集客や認知度をあげるために活用される運用型広告。

昨今、時世の変化で対面での営業活動が難しくなっていることや消費者がインターネットやSNSを通じて商品を購入しようとする動きが加速していることなどから、運用型広告

に対するご相談を受ける機会が増加してきているように感じます。

このご相談の中には、これから運用型広告を導入するために依頼する代理店を探しているといったご相談や既に代理店に広告運用を任せているものの代理店の切り替えを検討しているといったご相談があります。

初めて運用型広告代理店を探す場合でも、既に依頼している代理店からの切り替えを検討している場合でも、できる限り良い代理店を選び、失敗したくないという気持ちは誰しもが持っていると思います。

そこで、今回は、実際に相談された際によく出てくるお話から、代理店へ広告運用を依頼する際に注意するべき事項をご紹介したいと思います。

これから代理店へ依頼を検討している方や現在の代理店からの切り替えを検討している方にも参考になる内容かと思いますので、ぜひご覧くださいませ。

⇒代理店の選び方については、こちらも参考になります

【良い代理店を選ぶには】運用型広告における広告代理店の選び方

【目次】

  1. 広告代理店業界が抱く課題点
    • 広告運用にかかる作業が多い
    • 広告運用スキルが属人的になってしまう
    • 広告手数料に依存する広告代理店の利益
  2. 運用型広告代理店選びでよくある失敗例
    • 手数料率で選んでしまう
    • 大手という肩書で選んでしまう
    • 実績数を最重要視してしまう
  3. まとめ

1.広告代理店業界のよくある課題点

広告代理店に持ち込まれる広告代理店の切り替えの相談の多くは、広告成果に関わる不満から相談に至ったケースと広告主様に対する対応に関わる不満から相談に至ったケースとに大別することができます。

そして、広告の成果に対する不満でも広告主様に対する対応に関わる不満でもこのような不満が出てきてしまう背景には、運用型広告代理業界によくある課題に起因しているケースが多いです。

そのため、まず、そのような背景にどういった課題があるのかを理解したうえで代理店を選ぶことで少しでも失敗してしまうリスクを減らしていきましょう。

それでは、ここから、広告代理店はどういった課題を抱きやすいのかを説明していきます。

◆広告運用にかかる作業が多い

まず、1つ目に広告運用にかかる作業が多いということがあげられます。

自社で運用を行ったことがある広告主様だとイメージしやすいかと思いますが、運用型広告は配信しただけでは終わらず、配信したのちも細かい調整やレポーティング、課題に対する改善施策の考案、運用を依頼されている代理店では広告主様に報告するための資料作成といった作業が多く発生します。

このような作業は、担当する案件1つ1つで発生するため、担当する案件の数に比例して増えていくこととなります。

つまり、案件が増えていくにつれ、1つの案件にかけられる時間が減少していくことが原因となり、1つの案件の傾向の把握や分析ができず、細かな調整が行き届かなくなってしまう、改善提案を考えることができなくなってしまうといったことに繋がってきます。

そのため、このような部分に対して、どのような工夫を施し対策をしているのかといったことをご検討中の代理店様にお伺いするといったことをしてみても良いかと思います。

◆広告運用スキルが属人的となってしまう

運用型広告代理店が抱きやすい課題の2つ目は、広告運用スキルが属人的となってしまうということです。

代理店に運用を依頼した場合、担当者がつき、その担当者が運用・改善、レポーティング、成果報告を行うことになるのが一般的なケースです。

基本的な広告に関する数値の見方やレポートの作り方といった部分に関しては、個人差は生まれない部分になりますが、例えば、ビジネスモデルの理解や改善施策の考案といった部分については、差が生まれやすい部分となります。

そのため、担当してくれる担当者によって、広告運用スキルが異なってきてしまうといったことに繋がってきます。

◆広告手数料に依存する広告代理店の利益

3つ目は、広告代理店の利益は、広告手数料に依存するということです。

これは、後述しますが、手数料の安さだけで代理店を選んでしまい失敗するケースの原因となる部分です。

運用型広告で成果をあげるうえで行うべき基本的な調整に関しては、広告予算が多いアカウントでも広告予算が少ないアカウントでも基本的には変わりません。行える配信メニューや戦略設計の部分に関しては、ご予算の規模によって変化が生じる部分ですが、成果をあげるうえで行うべき基本的な調整に関しては、共通するものが多いです。

そして、この広告手数料は、広告主様が投下する広告運用費用によって変わってきます。

運用型広告の手数料は、広告媒体にかかった配信費用の20%としているところが多いと思います。例えばですが、月間1,000万円の広告配信費用と月間100万円の広告配信費用とでは月間1,000万円の広告配信費用から得られる手数料のほうが大きくなります。このような場合、代理店としては月広告配信費用が多い案件のほうが、利益が出るということもあり、対応に力を入れやすくなるということは想像に難くないと思います。

対応案件数が多い=実績が豊富と考えてしまいがちですが、このような背景もあるため、その部分を考慮した代理店選びができると理想ですが、この部分に関しては、広告主様からするとブラックボックスとなっており、情報収集が難しい部分になるため、1つ目と2つ目の課題となりやすい背景に対してどういった工夫をしているかの部分を重要視すると良いかと思います。

2.運用型広告代理店選びでよくある失敗例

ここからは、実際にご相談を受ける中で多く聞くことがある失敗例についてお話をしていきたいと思います。

あわせて、実際の失敗例から、より良い代理店を選ぶためにはどのようなことに注意すればよいのかという点についてもお話していきたいと思います。

◆手数料率で選んでしまう

できるだけ、安価にできればよいという考えは、多くの方が持つものだと思います。特に、はじめて運用型広告を依頼する場合、どのくらい成果があがるのかといったことがわからないことから、できるだけ安価な手数料で依頼をしようと考えてしまうケースもあると思います。

ただ、前述した通り、手数料率が低いということは代理店の利益が少なくなるということでもあるため、1つの案件に対してかけられるリソースが少なくなるといった懸念があるため、その点は考慮の上検討すると良いと思います。

運用型広告を導入する目的は、安く配信することが目的ではなく、運用型広告を通じて売り上げの増加や見込み客の獲得といった目標を達成するということが目的であるはずです。

安易に手数料率で選ぶのではなく、検討中の代理店様の運用を通して、自社の目標を達成できそうか、サポート体制や提案内容等で決めるようにしましょう。

◆大手という肩書で選んでしまう

大手であれば、実績も豊富でノウハウも多く蓄積されているという安心感はあると思います。この考え自体は間違いではないのですが、大手を選ぶ際に前もって念頭に置いておきたいのは、広告ご予算が小さいとその恩恵を最大限受けるのが難しいケースがあるということです。

大手は引き合いが多く、広告ご予算を潤沢に持っている広告主様も多く担当していることが多いです。広告ご予算が多い広告主様のフォロー体制は充実しているものの、広告ご予算が少ない場合には、運用自体は行ってもらえるものの、そこまで注力してもらえないということもあるというため、広告ご予算次第では、大手よりも中小規模の代理店のほうが良いケースもあるということは、念頭に置いておき、配信を予定している予算で判断できると良いと思います。

◆実績数を最重要視してしまう

実績数は、何かを検討する際には大事な要素であると思います。

実績の数が多いと運用スキルが多いと考えてしまいがちですが、実績の数が多い=運用スキルが高いとは必ずしもならないという点には注意が必要です。

運用型広告には、多くの作業が必要であるため、担当する案件が多くなれば多くなるほど1つの案件に対して割くことのできるリソースは少なくなってしまうということは前述しました。

もちろん、会社の規模が大きく、1つ1つの案件に対してしっかりとリソースを割いている代理店様もあるかと思います。そのような会社の規模と実績数が見合っていないと考えられる場合には、配信のみを行い調整や分析などが疎かになってしまうため、結果として成果があがらないということもありえます。

運用型広告の特徴として、安定して成果があがっているような状況であれば、依頼する期間も長くなります。

実績の数というのも1つの検討材料になることは確かですが、継続年数が長いほうが、広告主様の満足度が高い、1つの案件に対して注力度合いが高く成果が出ている、というような考えもできるため、実績の数に加えて平均継続年数等も考慮し、検討できると良いかと思います。

3.まとめ

いかがだったでしょうか。

今回、より良い代理店を選ぶ際に注意しておきたいポイントや、どうしてそのようなポイントに注意しなければならないのかといったことを、インターネット広告代理店が抱きやすい課題といった代理店の視点からお伝えできることを説明いたしました。

表面的な数値や実績からだけではわからない内部的な部分を理解したうえで代理店を選ぶことで、失敗してしまう確率を減らせるのではないかと思いますので、ぜひ参考にしてみてください。

株式会社フラットでは、このような広告代理店が抱きやすい課題点に対して、自社で開発したツール等を使い成果をあげる取り組みを行っております。

初めて運用型広告を導入しようと思っている方、既に代理店に依頼しているものの広告の成果があがらないといったお悩みをお持ちの方がいましたら、お気軽にご相談下さればと思います。