リスティング広告とは最強のウェブ広告/仕組みを理解して成果改善につなげよう!

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「想像できないことを、語ることはできない」

-Ludwig Wittgenstein(ウィトゲンシュタイン)-

このブログを読んでいる方は、すでにリスティング広告とは、検索キーワードに連動して広告を出せるウェブ広告で、比較的に効果の良い広告媒体であり、ウェブ広告を始めるなら、まずはリスティング広告から始めたほうが良いのだろうと思っている方も多いのではないでしょうか。

リスティング広告は、すでに皆さんがご存じのように、他のウェブ広告に比べ比較的効果の良い広告媒体ということが出来るでしょう。では、なぜリスティング広告が他のウェブ媒体に比べ効果が良くなるのでしょうか。

今回は、リスティング広告がなぜ他のウェブ広告の媒体に比べ効果が良くなるのかとともに、これからリスティング広告を始めたいという方のために、リスティング広告を運用する際のポイントを紹介していきます。

【目次】

  1. リスティング広告(検索連動型広告)とは
  2. なぜリスティング広告がウェブ広告の中で最強の媒体なのか(リスティング広告のメリット)
  3. リスティング広告にも弱みはある(リスティング広告のデメリット)
  4. リスティング広告は広告がクリックされると費用が発生する
  5. リスティング広告の成果はアカウント構成の段階でほぼ決まる
  6. 広告の掲載開始後は運用調整が大事:運用開始後のKPI
  7. インハウス運用は可能だが一度は広告代理店の運用をしておくべき
  8. まとめ

①リスティング広告とは

リスティング広告とは、検索連動型広告とも呼ばれ、GoogleやYahooなどの検索エンジンでの検索結果に表示される広告のことです。ユーザーが入力する検索キーワードに連動して広告を出稿することが出来るため、ユーザーのニーズを的確にターゲティングすることが可能です。そのためリスティング広告は、刈り取り系の広告媒体の中で最も成果を上げやすい広告と言えます。

※リスティング広告は、広義の意味ではディスプレイネットワークへの配信を含めてリスティング広告と呼ぶことがあります。この場合、狭義の意味でのリスティング広告(ユーザーの検索キーワードに連動する検索連動型広告という意味)よりも、拡張性が高くなります。Google広告で新規のキャンペーンを立ち上げた場合、デフォルトでこの設定がオンになっているので注意が必要です。

検索連動型広告(リスティング広告)の掲載場所

◆リスティング広告を出稿できる広告媒体(Google広告、Yahoo!広告、Bing広告)

リスティング広告にはGoogleが提供しているGoogle広告(旧アドワーズ広告)やYahoo!が提供しているYahoo!スポンサードサーチ広告があります。どちらも検索結果に対して広告を掲載するという点に関しては同じですが、表示される広告文に付随するオプション機能であったり、入札方法に関する調整機能、ターゲティングの精度などに違いがあります。

また、Google検索をメインに使っているユーザーと、Yahoo!検索をメインに使っているユーザーのユーザー属性が異なっているため、GoogleとYahoo!で同じ効果になるということはほとんどありません。

リスティング広告を初めて始めるにあたり、予算が潤沢にないという場合にはどちらかの媒体から試してみるということも可能です。

・注目のBing広告とは

最近、広告業界で再注目されている検索エンジンがBingです。Bing検索はMicrosoft社が提供している検索エンジンです。これまで、Bingの検索結果にリスティング広告を配信する場合は、Yahoo!スポンサードサーチを活用して広告を配信していましたが、2022年5月にMicrosoft社が日本市場におけるMicrosoft広告を再始動させると発表し注目を集めています。特にMicrosoft製品には、デフォルトでブラウザのEdge検索エンジンのBingが設定されているので、PCからの流入が多いウェブサイトにとって、Bing広告での最適が期待されています。

マイクロソフト広告によるBingでの検索連動型の表示イメージ

②なぜリスティング広告がウェブ広告の中で最強の媒体(メディア)なのか

リスティング広告はウェブ広告の数ある媒体の中で、最もコンバージョンを効率的に達成できるメディアということが出来ます。もちろん、マーケティングの目的や商材によってはリスティング広告で効果が出ない(というか出せない)という場合もありますが、商品の「購入」やサービスの「申込」を目的とする運用をする場合は、一般的にディスプレイ広告などの他の媒体に比べ、その数や費用対効果の面でリスティング広告の方が効果は良いと言えます。

ここでは、なぜリスティング広告が効果的に配信することが出来るのか、リスティング広告のメリットを見ていきたいと思います。

◆圧倒的に顕在層に強い

リスティング広告の最大の特徴は、顕在層へのアプローチが圧倒的に強い点にあります。リスティング広告では、ユーザーが検索エンジンを使用する際に使う検索語句をターゲティングして広告を配信することが可能であるため、顕在化されたユーザーニーズに対して的確にアプローチすることが出来ます。

この顕在化したニーズにアプローチできるという点は、バナー広告に代表されるディスプレイ広告と大きく異なります。ディスプレイ広告では、ユーザーが他のウェブサイトやアプリなどを利用している際に広告を配信することが出来ます。そのため、ユーザーが広告を目にするタイミングで、ユーザーのニーズがすでに顕在化しているとは限りません。また、欲しい商品であったとしても、ユーザーの意識はそのウェブサイトやアプリなどの別のところにあるため、そのタイミングで購入してくれるとは限りません。

一方で、リスティング広告ではユーザーのニーズが顕在化しているタイミングで広告を配信することが出来るため、広告の費用対効果は高くなります。

ユーザーが検索する際に使用する検索語句には、その時ユーザーが「欲しい商品」や「解決したい課題」というニーズが表れています。その顕在化したニーズに対して、広告主は「うちの商品ならその課題解決できます!」と広告を出すことが出来るため、ユーザーのニーズとオファーである広告がマッチングする可能性が高くなるのがリスティング広告の最大の特徴であり強みとなります。リスティング広告はまさにライトタイム・ライトプレイスな広告といえるのです。

検索連動型では、ユーザーのニーズが発生した的確なタイミングで広告を出稿することが可能

◆費用対効果をキーワード単位で可視化できるので、運用調整の小回りが利く

リスティング広告のもう一つの特徴は、その費用と効果を可視化できるということです。これはディスプレイ広告などを含めたウェブ広告全体でいえることなのですが、リスティング広告の場合はユーザーの検索語句単位で可視化することが出来るということです。そのため、どのように検索しているユーザーが成果に結びついているのかが数字として確認できるため、成果に結び付いていない検索語句は広告を配信しないよう設定したり、逆に成果に結び付いている検索語句に対して広告出稿を強化したりと、細目に調整することが可能です。

◆自然検索結果に上位表示させるSEO対策に比べ即効性が高い

リスティング広告は上位表示を狙いたい検索語句に対して、素早く広告掲載をすることが出来ます。

この上位掲載への即効性はSEO対策との違いとして取り上げられることが多いです。

ユーザーのニーズが顕在化している検索語句に対して、自社サイトのページや特設のランディングページで検索結果への上位掲載を狙っていくという点に関してはSEO対策の目的と同じということが出来るでしょう。また、ページへ流入してくる検索語句ごとでの効果の可視化できるという面でも、SEO対策と大きな違いはありません。

自然検索結果での上位表示を目指すSEO対策との大きな違いは、その即効性にあります。SEO対策の場合、効果が出るまでに数か月間かかる場合が多いですが、リスティング広告では狙った検索語句に対してすぐに広告掲載を開始することが可能です。もちろんリスティング広告の場合はその掲載順位を維持するのに費用が掛かりますので、獲得効率の高い検索語句に対してはSEO対策と併せて両輪で管理していくことが重要になってきます。

◆広告ごとにリンク先のランディングページを設定することができる

リスティング広告で掲載されている広告には、それぞれの広告にそれぞれのリンク先を設定することが出来、ユーザーが流入してくるページをコントロールすることが出来ます。つまり、ユーザーがコンバージョンしやすいページに遷移させてあげることにより、サイトの利便性を高めることが出来るのです。このURLを指定することが出来るという点もSEO対策との違いとしてあげられるメリットと言えます。

SEO対策で検索結果に上位表示を狙う場合では、特定のページを特定の検索語句で上位表示させると指定することはできません。また、特定のキーワードからの流入に対して、新たにランディングページを作ってABテストをしてみたい、というような場合でも、SEO対策では検証することはできません。

リスティング広告を活用すれば、特定の検索語句に対してどのランディングページに遷移する広告を掲載するかをコントロールできるため、自然検索結果で表示されているページよりも、コンバージョン率の高いページにユーザーを誘導することが可能になり、ウェブサイト全体を効率化していくことが出来ます。

③リスティング広告にも弱みはある

もちろん、リスティング広告にもできないことがあります。

リスティング広告を検討する際は、リスティング広告の弱みを知っておくことも重要ですので、リスティング広告の弱みについても紹介しておきたいと思います。

◆キーワードが検索されなければ広告が表示されない

リスティング広告は、ユーザーがキーワードを検索してくれなければ広告を表示することはできません。このことは、リスティング広告の最大の弱みとも言えます。例えば、新商品や市場に認知されていないサービスなどのキーワードは、いくら設定したとしてもユーザーに検索されることがなく、広告を掲載することが出来ません。リスティング広告の強みとして、「顕在化されたニーズに対して広告を配信できる」ということがあげられますが、逆に、ニーズがはっきりしていない場合や、ユーザー自身がそのニーズを言語化できていない場合には、そのユーザーに広告を届けることが出来なくなってしまうのです。

◆競合が多いキーワードではクリック単価(CPC)が高騰する

リスティング広告の費用は、広告がクリックされるごとに発生するクリック単価制となっています。広告のクリック単価はそれぞれのキーワードによって異なり、クリック単価が10円未満のものもあれば、1万円を超えるような高騰したキーワードもあります。特にクリック単価は入札により決められているため、同じキーワードに対して広告を掲載したい広告主が多いキーワードではクリック単価が高騰してしまうことがしばしばあります。入札単価を低めに設定することにより、クリック単価を抑えることはできますが、その場合競合に入札負けをしてしまい掲載順位が下がってしまうため、広告効果はかえって悪化してしまうこともあります。クリック単価が高騰している業界では、広告費の予算管理を十分にしていく必要があります。

⇒CPCについてもっと詳しく知りたい方はコチラを参照ください。
リスティング広告のクリック単価(CPC)はどう決まっているの?

◆配信を停止すると広告掲載が止まってしまう

当たり前のことのようですが、リスティング広告の配信を停止すれば、広告の掲載は止まってしまいます。自然検索結果に表示されているのであれば、順位が変動するのに時間がかかりますが、広告の場合は停止すれば直ぐにその掲載は止まってしまいます。広告経由でのコンバージョンが多く発生しているようなウェブサイトでは、広告の重要度は高くなり、広告費がランニングコストとして発生してくるため、リスティング広告を開始する際にはあらかじめ長期的な視野を持っておくことが必要になります。

◆メリットとデメリットを理解して運用すると効果は上がる

リスティング広告は、そのメリットとして顕在化されたニーズに強いということがあります。ユーザー自身が検索している検索語句に対して広告を掲載できるため、他の広告媒体に比べ費用対効果が高くなることがその特徴の1つです。一方で、顕在化されていないニーズに対しての広告配信は得意ではなく、新商品や新しいサービスなどでは広告を掲載できないこともしばしばです。また、広告費を任意に設定できるため少額の予算からでも開始できますが、1度広告運用が安定すると、広告費がランニングコストとして発生してくるため、広告費の予算組みなど長期的な視野を持って運用することが重要です。リスティング広告を始める場合には、こうしたメリットとデメリット、強みと弱みを改めて整理してみると良いでしょう。

④リスティング広告は広告がクリックされると費用が発生する

リスティング広告の費用はクリック課金制によって決まっています。この《クリック課金制》とは掲載した広告がクリックされるたびに費用が発生するということで、広告が表示されるだけでは費用が発生しないということを意味しています。

リスティング広告は、あらかじめ掲載期間や広告出稿費を決定し、必ずその金額を使用しなければいけないという予約型の広告ではありません。

クリックのたびに費用が発生していくので、広告の費用対効果を見ながら配信量を調整できるのもリスティング広告の強みとなっています。

◆掲載順位とクリック単価はオークションによって決まる

リスティング広告の広告オークションはユーザーが検索をするたびに行われる

広告のクリック単価は、広告を掲載するキーワードやその広告の掲載順位によって異なります。

リスティング広告では、ユーザーが検索エンジンでキーワードを検索して、広告の表示機会が発生するたびに広告オークションが行われ《広告ランク》というものが決定されます。この広告ランクに基づいて広告を掲載する順位とそのクリック単価が決定されています。

広告ランクは一般的に以下のような図式で表されています。

【式】

広告ランク  =  入札単価 × 広告の品質

この式からも分かるように、広告ランクは入札単価だけでなくその「広告の品質」という要素が掛け合わさっているものになります。広告の品質とは、一般的にその広告の推定クリック率や検索語句と広告文の関連性、また広告のリンク先であるランディングページの利便性・操作性などが影響していると言われています。

また、広告表示オプションの設定の有無も広告ランクに影響してきますので、広告表示オプションは可能な限り設定しておくほうが良いでしょう。

【広告ランクによる掲載順位の例】
A社 入札単価: 90円 品質スコア: 5  広告ランク(入札単価×品質スコア):450
B社 入札単価:
60円 品質スコア: 8  広告ランク(入札単価×品質スコア):480
C社 入札単価:
40円 品質スコア: 8  広告ランク(入札単価×品質スコア):320

このケースでの掲載順位は

1位:B社
2位:A社
3位:C社

となり、入札単価ではA社の方が高く設定しているものの、品質スコアの高いB社の方が広告ランクが高くなっているため、掲載順位は上位に表示されることになります。

広告の掲載順位がオークションで決定されているとはいえ、クリック単価の入札価格のみで決定されていないところが、リスティング広告の難しいところになります。

⇒《 広告ランク 》について、もっと詳しく知りたい方はコチラを参照ください。
リスティング広告の掲載順位を決める《広告ランク》ってなに?

◆リスティング広告の費用はどのように決めるのが良いか

リスティング広告を掲載するのに最低出稿金額はありませんが、月額1万円で配信してみて効果が出るというものでもありません。ではどのように広告費の予算を決めていくのが良いのでしょうか。

広告予算の決め方として一般的なものは目標とする獲得単価(CPA)と目標とする件数から逆算する方法です。例えば商品Aを30個売りたいと考えており、購入1件を発生させるコストとして1万円までなら許容できるというのであれば、

広告予算 = 目標獲得数(30個) × 目標獲得単価(1万円)

となり、広告予算としては30万円必要ということになります。

まだ、商品を販売した実績がなく、どれくらいの反響があるかも分からないという状況からリスティング広告の配信をするのであれば、このような予算の決め方でも問題ないと言えるでしょう。

もし、これまでの広告配信の実績や、ウェブサイトからの獲得率CVR:転換率と言ったりもします。)が分かっているのであれば、クリック単価と獲得率(CVR)から獲得単価を計算し、そこから必要な予算を算出するという方法も可能です。 リスティング広告の弱みのなかでも触れましたが、リスティング広告は停止してしまえば広告掲載は終わってしまいます。そのため予算の消化ペースが想定よりも速く、月半ばで月額予算を使い切ってしまうような場合、広告を掲載できない期間は機会損失が発生してしまいます。リスティング広告の費用を決定する際は、最低出稿金額がないからと極端に少ない予算取りをするのではなく、相場の状況や自社サイトのCVRから判断して、予算決めをすると良いでしょう。

⑤リスティング広告の成果はアカウント構成の段階でほぼ決まる

リスティング広告は、検索連動型広告と呼ばれていることからも分かるように、ユーザーの検索語句と強く結びついた広告になります。そのため、リスティング広告の成果はこのユーザーの検索語句をどのようにターゲティングして配信するかという、キーワードの組み立て(アカウント構成)がとても重要になります。

リスティング広告のアカウント構成を考える際には、《軸ワード》《掛け合わせワード》という要素に分解して考えていくと分かりやすいでしょう。

《軸ワード》とは、その広告の対象となっている商品やサービスを表すキーワードになります。その広告は「何」の広告なのか、この「何」にあたるのが軸ワードとなります。

そして、《掛け合わせワード》とはその商品、サービスをユーザーはどうしたいのかというユーザーのニーズが掛け合わせワードとなります。

リスティング広告のアカウント構成を考える際は、広告を出したい商品やサービスと、それに対するユーザーのニーズという要素に分解していくことで、アカウント構成を体系的に整理することができ、広告運用を行っていく際も管理がしやすくなりますので、是非参考にしてみてください。

⇒アカウント構成についてもっと詳しく知りたい方はコチラを参照ください。
リスティング広告のプロが教えるキーワード構成の作り方

◆リスティング広告では《登録キーワード》と《検索語句》という2つの概念がある

少々わかりづらいのですが、リスティング広告で「キーワード」という言葉を使う場合、2つの意味合いがあります。

1つは、広告アカウントに入稿する《登録キーワード》のことで、通常広告運用の際に作成されるキーワードレポートはこの登録キーワードごとの数値になります。

もう1つの意味合いは、ユーザーが検索エンジンを使用する際に、実際に検索窓に入力する《検索語句》を意味しています。検索語句は検索クエリと呼ばれることもあります。

リスティング広告を始めたばかりの方やあまり馴染みのない方ですと、この《登録キーワード》と《検索語句》の違いがあいまいになってしまい、運用担当者とマーケティングの管理者との間でうまく意思の疎通ができていないことも多々ありますので、「キーワード」という言葉を使う際は登録キーワードと検索語句の2つの意味合いがあるということを注意するようにしてください。(このブログでは、キーワードという言葉を使用する際は登録キーワードのことを指すようにしています。)

リスティング広告にはキーワードと検索語句(検索クエリ)という2つのキーワードがある

⇒検索語句についてもっと詳しく知りたい方はコチラを参照ください。
検索クエリとは?リスティング広告のレポートで良くある勘違い

◆リスティング広告で重要なのはユーザーの検索語句をターゲティングするということ

リスティング広告は、ユーザーの検索語句をターゲティングする広告ですが、難しいのは、上の図でも紹介したように、

登録するキーワード=ユーザーの検索語句

とならないところです。

多くのリスティング広告の運用担当者がハマってしまうのがこの落とし穴になります。

登録するキーワードには、完全一致フレーズ一致部分一致というマッチタイプを併せて設定する必要があり、実際にリスティング広告を運用する際は、このキーワードとマッチタイプをうまく組み合わせユーザーの検索語句をターゲティングしていくことが求められます。

リスティング広告で使われるキーワードのマッチタイプの種類とその範囲について

⇒マッチタイプについてもっと詳しく知りたい方はコチラを参照ください。
検索連動型広告《リスティング広告》のマッチタイプが分からない…

近年のリスティング広告では、媒体側で提供している機械学習による自動入札の精度が格段に上がってきており、この機械学習を効率的に進めていくための視点も踏まえて、アカウントを構成していく必要があります。これまでは、完全一致やフレーズ一致で確度の高い検索語句をターゲティングしていくことで効果を改善してきましたが、今日では機械学習を最適化していくため部分一致を活用していかにターゲティングを拡張していくかがより重要視されてきていると言えるでしょう。

⑥広告の掲載開始後は運用調整が大事:運用開始後のKPI

リスティング広告は運用型広告と呼ばれており、広告の掲載開始後の運用がその後の成果を大きく左右する広告媒体になります。これは、リスティング広告の強みでも紹介した特徴となり、広告枠を一定期間買い取って広告を掲載することができる《純公告》とは異なるポイントと言えます。

※予約型掲載の代表的なものには、Yahoo! JAPANのトップページにディスプレイ広告が掲載される、ブランドパネルというものがあります。

代表的な純広告であるYahooのブランドパネルの掲載場所の例

広告枠を一定期間買い取る《純広告》では、たとえ配信開始後に効果が悪いとわかったとしても、その配信期間中は広告が掲載され続けてしまいますが、運用型広告であるリスティング広告では、掲載開始後であっても広告の効果が悪いとわかった場合は、その広告の内容を修正したり、効果の悪いキーワードに対しては広告の掲載を停止したりすることが可能です。

このため、リスティング広告では広告掲載開始後も広告経由での成果をこまめに確認し調整していくことで、広告の費用対効果を高めることが出来ますが、逆にこの運用調整をしなければリスティング広告のメリットを生かすことはできていないといってよいでしょう。

広告の配信結果を判断するには、何かしらの指標が必要ですが、

運用調整の際に用いられる指標では下記のものが一般的です。

・インプレッション:表示回数
・クリック数
・CTR:クリック率
・CPC:クリック単価
・コンバージョン
・CVR:コンバージョン率
・CPA:コンバージョン単価

これらの指標はKPI(Key Performance Indicator)とよばれ、広告を掲載する目的に合わせ適正にKPIを設定していくことが重要になります。それでは、それぞれの指標とその指標をどのように解釈して広告を運用調整していくのかをすこし細かく見ていきましょう。

◆インプレッション(Impression):表示回数

インプレッションとは広告が何回表示されたかを示す数値になります。表示回数は設定するキーワードやマッチタイプにより異なりますが、ユーザーに検索されなければ広告を表示することはできませんので、表示回数をユーザーの検索量(検索ボリューム)に見立てて運用することもあります。

※ただしリスティング広告の表示回数=検索数ではありませんので注意が必要です。

また、リスティング広告の場合はクリック単価制になりますので、広告が表示されただけでは費用は発生しないため表示回数が多い方が広告効果は高いという見方もできます。

◆クリック数

広告が掲載され、実際にクリックされた数になります。リスティング広告の掲載の目的はウェブサイトやランディングページへユーザーを誘導し目的を察生してもらうことになりますので、まずはこのクリック数がしっかりと取れているかが重要なポイントになります。広告を掲載していても、クリック数が少ない場合は、広告文の訴求内容を見直しユーザーにクリックをされるように調整していく必要があります。

◆CTR(Click Through Rate):クリック率

クリック率はCTRとも呼ばれています。クリック率は広告の表示回数に対して何回クリックされたかを示す割合になります。

式; CTR = クリック数 / 表示回数

クリック率が低い場合は、広告の訴求内容がユーザーのニーズとミスマッチになっていたり、競合他社の広告に訴求内容が負けている可能性が考えられます。

クリック率は設定してあるキーワードの完全一致、フレーズ一致、部分一致のマッチタイプによってそれぞれ異なりますが、マーケティング戦略上で効果が良く重要なキーワードに対しては、クリック率を高めていくように広告文の訴求の内容などを調整していくことで、より優良なユーザーをサイトへ呼び込むことが可能になります。

◆CPC(Cost Per Click):クリック単価

クリック単価はCPCとも呼ばれています。クリック単価は広告を1クリックされた際に掛かる費用のことで、リスティング広告では広告の表示機会が発生するたびにオークションが行われ、入札単価の高い広告主から上位に掲載されていきます(※厳密にはクリック単価のみではなく、広告の品質も考慮されクリック単価が決定します)。そのため、クリック単価は一定の数値ではなく、日々変動していますので定期的に確認する必要があります。

クリック単価の上昇は、広告費用の増加を招き、広告の費用対効果の悪化につながっていきますので、クリック単価の高いキーワードは入札を下げたり、効果に全く結び付いていないキーワードであれば停止するなどの調整が必要です。

◆コンバージョン

インターネット広告をはじめ、ウェブマーケティングの場では、ウェブサイト上で達成される目的や成果のことを《コンバージョン》と言っています。

ECサイトなどであれば商品購入、BtoBの商材などであれば問い合わせ資料請求などがコンバージョンとして設定されています。コンバージョンを計測するためには、コンバージョンタグをあらかじめ設定しておく必要があります。コンバージョンタグは通常、サンクスページと呼ばれる購入完了や問い合わせ完了を示すページで、ユーザーがこのページに到達したことでコンバージョンが発生したと計測されることになります。

ウェブ広告によるコンバージョン計測の仕組み

◆CVR(Conversion Rate):コンバージョン率

コンバージョン率はCVRとも呼ばれ、クリック数に対してどのくらいのコンバージョンが発生しているかを見る指標になります。

式; CVR = コンバージョン数 / クリック数

コンバージョン率が低い場合は、ユーザーの検索ニーズとランディングページ上で訴求されている内容がミスマッチ担っている可能性が高いので、ユーザーの求めているものに対してランディングページ上でしっかりと訴求できているのかどうか確認がする必要があります。

また、ランディングページからコンバージョンまでの導線が、ユーザーに操作しやすい環境になっているかどうかなど、ランディングページの最適化も併せて検証していくことでコンバージョン率を改善していくことが可能です。

◆CPA(Cost Per Acquisition):コンバージョン単価

コンバージョン単価は、CPAとも呼ばれており、コンバージョンを1件獲得するのにかかった費用のことになります。ウェブマーケティングではこのCPAが重要視されている場合が多く、CPAを如何に改善していくかが広告運用の際のポイントとなっています。

式①; CPA = 費用 / コンバージョン数

コンバージョン単価は上記の式で表すことが出来ますが、この式は

費用=クリック数×CPC
コンバージョン数=クリック数×CVR

という式に分解できるため、

式②; CPA = CPC / CVR

と表すことも可能です。

つまり、CPAを改善していくためには分子であるCPCを下げるか、分母のCVRを上げるかということになります。CPAがどのような要素によって決定されるかを分解し、それぞれの要素を最適化していくことで、より効率的な広告運用が可能になると言えます。

⇒CPAについてもっと詳しく知りたい方はコチラを参照ください。
CPAが高い…獲得単価を改善するために運用型広告で今すぐチェックすべきこと

リスティング広告を始めとしたウェブ広告の多くは、コンバージョン数やコンバージョン単価といった指標で判断されがちですが、広告運用のKPIを決めていく際は、そのマーケティング目標に合わせてKPIを選ぶことが大切です。KPIを選ぶ際には、それぞれの指標の意味や算出方法を改めて整理しておくと良いでしょう。

⑦インハウス運用は可能だが一度は広告代理店の運用をしておくべき

リスティング広告を運用する際は、広告代理店に広告の運用を任しておいた方がいいのか、それとも社内に運用担当者を置いてインハウス運用をした方がいいのかと迷われている方も多いかと思います。

近年のGoogleやYahooが推奨している自動運用の普及に伴い、広告運用や入稿作業については、昔ほど工数のかからないものになってきており、また最近では、広告のインハウス化をサポートする広告代理店自体も増えてきているため、リスティング広告の運用をインハウス化するリスクは減ってきていると言えます。

しかしながら操作自体が簡単になってきているとはいえ、リスティング広告をツールとして使いこなし、自社のマーケティングスキームに落とし込むにはそれなりのスキルと経験が必要になりますので、1度は広告代理店による運用を利用しておくことがおすすめです。

ここでは、広告代理店による運用のメリット・デメリットを見ていきたいと思います。

まずは、インハウス運用の動機ともなり得る、広告代理店運用のデメリットを見ていきたいと思います。

◆広告代理店を使用するデメリット

リスティング広告を運用する際に、広告代理店を利用することのデメリットには大きく下記のようなものがあります。

・広告運用の手数料が高い(人件費を払った方が安いと見えてしまう。)
・広告代理店とのコミュニケーションで工数がかかる
・広告に関するスキルが、運用担当者に属人化してしまいノウハウが社内に蓄積されない

・広告運用の手数料が高い(人件費を払った方が安いと見えてしまう。)

多くの広告代理店は、広告の運用金額にたいしての手数料を収益としています。例えば、20%の手数料を設定している代理店であれば、100万円の広告運用費(この手数料抜きの100万円をネットの広告費と呼ぶことがあります)に対して20万円が手数料となります。この場合広告主の支払い分は120万円となります(この手数料込みの120万円をグロスの広告費と呼ぶことがあります)。そのため、広告運用費が大きくなればなるほど、広告代理店に支払う広告手数料は大きくなり、広告主にとっては不要なコストと見えてしまうこともしばしばです。

例えば、先ほどの例で手数料20%を設定している場合、月額1000万円の広告費を運用する場合、200万円もの手数料になるため、これであれば社内に広告運用の担当者を置いてインハウス化した方が効率がいいのではないかと見えてしまうことも納得がいきます。

・広告代理店とのコミュニケーションで工数がかかる

広告代理店を利用する際に発生する代表的なデメリットのもう1つは、広告代理店を利用することでコミュニケーションコストが発生してしまうことです。社内の担当者であれば、商品の説明やマーケティング意図を改めて説明する必要もありませんが、社外の担当者と運用を進める場合、コミュニケーションを改めてとっていく必要があります。

また、広告主の依頼に対する対応に時間が掛かってしまったり、広告主の意図とは違う配信になってしまうなど、コミュニケーションがうまく取れず、広告の費用対効果高めることが難しいということも起こり得ます。

・広告に関するスキルが、運用担当者に属人化してしまいノウハウが社内に蓄積されない

これは、リスティング広告の運用をインハウス化したい動機としてよく聞かれるポイントですが、広告代理店を利用することで、社内に広告の運用ノウハウが蓄積されず、なかなか有効な施策を打つことが出来ないと感じてしまうこともしばしばあります。

広告代理店の運用担当者に成果が依存してしまい、担当者が変更されるとその効果も悪化してしまう場合があるということも、広告主にとってはリスクとなってしまいます。

広告運用のスキルが担当者に属人化するリスクという点では、インハウス化して社内担当者を置く場合でも同じことが言えますが、自社内の担当者である方がある程度リスクをコントロールすることが可能といえるでしょう。

◆広告代理店を使用するメリット

では逆にリスティング広告を運用する際に広告代理店を利用するメリットはどのようなものがあるのでしょうか。広告代理店の運用には下記のようなメリットがあります。

・広告運用の工数をアウトソーシングすることが出来る
・広告運用のノウハウが蓄積されたところからスタートできる
・競合他社の成功事例などを応用することが出来る

・広告運用の工数をアウトソーシングすることが出来る

広告代理店に広告運用をアウトソーシングすることで、社内のリソースを効率的に活用することが出来ます。近年、Google広告やYahoo!スポンサードサーチなどのリスティング広告をはじめ、様々な広告媒体で、機械学習を基にした自動運用が進んでおり、広告運用の「調整」に掛かる工数自体は削減されてきていると言えます。しかしながら、リスティング広告の運用では「調整」以外に掛かる工数も多くあり、広告の「入稿作業」「レポーティング」、そして「マーケティング施策への落とし込み」など、むしろ調整以外の工数は逆に増えてきているということもしばしばです。

これらの「調整」以外の工数は見落とされていることが多いですが、これらの作業工数を広告代理店に任せることで、社内のマーケティング担当者はよりマーケティング施策の立案に専念することが出来ます。

・広告運用のノウハウが蓄積されたところからスタートできる

広告代理店を利用することとで、リスティング広告を運用開始するスタート時から、高いスキルをもって広告運用をすることが出来ます。自社内のスタッフでリスティング広告を運用開始まで立ち上げようとすると、運用開始するまでにも時間が掛かってしまうことがあり、リスティング広告をタイムリーに展開できないケースが多くあります。広告代理店であれば、運用開始までもスムーズに進めることが出来るうえ、運用開始直後から蓄積されたノウハウを活用し広告を運用することが出来ますので、リスティング広告の運用が安定軌道に乗るまでの期間も短く済ますことが出来ると言えます。

・競合他社の成功事例などを応用することが出来る

リスティング広告を運用する際に広告代理店を利用する最大のメリットともいえるものが、競合他社の成功事例を応用することが出来るということです。広告代理店には様々な業界の広告運用の事例が蓄積されているので、それらのノウハウを活用しマーケティング活動に活かすことが出来ます。もちろん、取引先の事例を公開してくれるということはありませんが、それまでの勝ちパターンや他業界で成功している事例などをが、応用して取り入れることが出来ないかどうかを検討する価値は十分にあります。社内のインハウス運用の担当者の場合は、過去の情報や広告媒体の情報に関しては得ることが出来たとしても、他社の最新情報をキャッチアップするのは非常に困難です。広告代理店を利用することで、他社の最新情報についてもキャッチアップすることが出来るのは、広告代理店を利用する最大のメリットも言えます。

◆メリット・デメリットを理解したうえで1度は広告代理店を利用してみる

リスティング広告の運用で広告代理店を利用する際のメリットとデメリットを見てきましたが、リスティング広告の運用を検討する際は、これらの点を理解したうえで、一度は広告代理店を利用してみることがおすすめです。Google広告にしてもYahoo!スポンサードサーチにしてもツールという面ではユーザーが使いやすいように設計をされていますので、初めて広告運用をするという方であっても十分に使うことはできます。

しかしながら、リスティング広告を運用する目的は広告をただ配信するということではなく、その先にあるマーケティング活動での成功が目的であるはずです。ツールを使いながら、マーケティング目的の達成のためにPDCAを回していくというのは、やはりそれなりの経験とスキルを要するものですので、1度は広告代理店を利用してみることがおすすめです。

⑧まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は、これからリスティング広告を配信していきたいと考えている方や、今のリスティング広告の運用をどのように活用していけば良いのかと悩まれている方のために、リスティング広告を運用する際のポイントをまとめさせていただきました。

リスティング広告の最大の強みは、圧倒的に顕在層に強いという点があげられます。一方で言語化されていないニーズに対しては広告を表示することはできないのが最大の弱みといえるでしょう。

このブログの冒頭で紹介した哲学者ウィトゲンシュタインの

「想像できないことを、語ることはできない」

という言葉は、まさにリスティング広告の強みと弱みを表した言葉ではないでしょうか。

ユーザーは想像できていないことを言語化することは出来ないので、そのニーズはもはやあるとも言えません。逆の言い方をすれば、言語化できているものは、ユーザー自身の中にあるものなので、その言語化された検索語句をターゲティングすることで、ユーザー自身のニーズに的確にアプローチすることが可能になります。

リスティング広告が顕在層に強いということに間違いはありません。ですが、リーチできないユーザー層がいるということもまた事実です。リスティング広告を活用する際は、この強みと弱みを理解し、その弱みを補うため、他の広告媒体を組み合わせていくなど工夫をしていくことで、ウェブマーケティング全体を最適化していくことが出来と言えるでしょう。