Web広告/ITP(トラッキング抑止機能)とこれからの認知施策

自社の商品やサービスを知ってもらうために行う認知施策。

潜在層のユーザーの集客を行うためにも重要な施策の1つになります。

Web広告では、リスティング広告をはじめとし、ディスプレイ広告、動画広告、SNS広告と認知施策として配信できる手法が多くあり利用している方も多いのではないでしょうか。

そして、多くの場合、認知施策のみの配信ではなく、リマーケティング広告の配信も同時に行い、認知施策の効果を高め、コンバージョンに誘導するといった取り組みを行っていると思います。

しかし、iPhoneなどのiOSが導入を進めるITP機能の向上により、上記のような導線を設けることが難しくなり、従来の配信方法では、全く意味がないことはなにしろ、コンバージョンへの貢献度が弱まる可能性は十分に考えられます。

そこで今回は、ITPの影響も踏まえ、認知施策の効果を高められるような方法をご紹介していきたいと思います。

⇒Web広告で認知施策を行いたいとお考えの方はこちらも参照ください

どれがおすすめ?インターネット広告を活用した認知施策

目次

  1. ITPの影響
  2. ITPの影響を軽減し認知施策の効果を高めるには
  3. 認知施策×コンテンツ
  4. まとめ

1.ITPによる影響

まず初めに、ITPがWeb広告に与える影響を簡単に説明します。

ITP(Intelligent Tracking Preventionの略)とはトラッキング防止機能のことです。

ブラウザにITPが導入される目的としては、個人情報保護の観点があげられます。

トラッキング防止を行う仕組みに関しては、Cookieの利用を制限することでトラッキングを防止する仕組みになります。

Cookieがどのような場面で利用されているかというと、身近なところではログインを例にとるとわかりやすいかもしれません。

インターネットを利用している中で、何らかのサービスを利用する際に会員ページなどにログインする機会があると思います。

その際、最初のログインでは、メールアドレスや会員IDとパスワードを入力する必要がありますが、2回目からのログインでは入力項目を入力せずともログインされている状態が保持されていたという経験はございませんでしょうか。これはCookieを利用することで可能となっています。

一方で、「どのサイトをみた・利用した・購入した」などの情報もCookieには保存されています。
この情報が個人情報とも取れることから、欧州を中心にこれらの情報を保護する規制が進んできています。

⇒Cookieについてはこちらで詳しく説明しています

Cookie(クッキー)とは?~ウェブ広告を仕組みから理解する~

日本では、6割以上の人が利用しているといわれるiPhoneでは、特にこのITP機能の向上に力を入れているため、iOSのアップデートにより導入されるITP機能は、日本のウェブマーケティングに大きな影響を及ぼすと考えられます。

Web広告では、コンバージョンの測定やリマーケティングリストの蓄積にCookieの情報を使用しているため、ITPによって利用が制限されてしまうと、コンバージョンの測定がうまくいかなくなってしまったり、リマーケティングリストの蓄積ができなくなってしまうといった影響を受けてしまいます。

Google・Yahooなどの媒体各社は、これまでタグによるITP対策を行っていますが、ITPもバージョンアップを繰り返しているため、今後対策を行うことができるのか、また対策を打ったことでITPの影響がなくなるのかといった部分に関しては実際のところわかりかねるところです。

⇒Yahoo!スポンサードサーチのITP対策はこちら

Yahoo!スポンサードサーチのITP対策、サイトジェネラルタグタグとは?

このようなこともあり、今までと同じようなやり方で認知施策を行い続けることは難しくなってくることが想定されますが、やり方によってはこれまでのリマーケティング広告と組み合わせた場合と同等、あるいはそれ以上に効果を発揮することも考えられます。

2.ITPの影響を軽減し認知施策の効果を高めるには

認知施策で広告配信を行う場合、ターゲットとなるユーザーは潜在層となります。

そういったユーザーは、商品やサービスの性質に左右されますが、基本的に初回接触で直接コンバージョンに至る可能性は当然ですが、リスティング広告などでターゲットとする顕在層に比べると低いです。

そのため、従来は、認知施策の中で広告に興味を持ち、サイトに訪れたユーザーのリストを作成し、その後、関心を持ったユーザーリストに対してリマーケティング広告を配信、見込み客となるユーザーへの接触回数を増やすことで中・長期的に獲得をあげることができていました。

単純ではありますが、これからの認知施策で効果を高めるには、このリマーケティング広告に代わり、見込み客となりうるユーザーへこちらから接触できる受け皿を用意してあげることでITPの影響を減らし、コンバージョンへの誘導も行うことができます。

ここでいう受け皿とは、LINEアカウントやFacebookページ、YouTubeチャンネル、ブログ、メールマガジンといった自社のコンテンツがあげられます。

3.認知施策×コンテンツ

認知施策とコンテンツを組み合わせるメリットは、以下があげられます。

  • 見込み客となりうるユーザーが見つかる
  • こちらからユーザーへ接触することができる
  • 長期的に見ると獲得単価が下がり、費用体効果があがりやすい

順に説明していきます。

◆見込み顧客となりうるユーザーが見つかる

これは、リマーケティングリストと同様の考え方になります。

広告を配信した結果、何かメリットを感じて自社のコンテンツへの登録を進めてくれた場合には、見込み顧客と考えられるので、そのコンテンツを通じて見込み顧客へアクションを起こすことでコンバージョンへの誘導を行うことが可能となります。

◆こちらからユーザーへ接触することができる

広告が持つ強みの1つにこちらから接触できるという点があげられます。

ユーザーのニーズが顕在化している場合には、検索行動などユーザーが主体的に動き接触を図ることができますが、潜在層のユーザーの場合にはそうはいきません。こちらから働きかけることでユーザーに気付きを与え、ニーズを掘り起こすことが重要となります。

コンテンツはこちらから情報発信ができるため、ユーザーに態度変容を促しやすくなることや定期的に情報発信を行っていた場合には、利用をしようと考えた際に候補に入れてもらいやすくなるといったメリットがあります。

◆費用対効果があがりやすい

認知施策を行い、リマーケティング広告やリスティング広告でコンバージョンへ誘導するといった場合、認知施策に投下するコストとコンバージョンを獲得するための広告のコストがかかるため、コンバージョン数の増加は図れるものの獲得単価の抑制を図ることは難しい場合が多いです。

しかし、認知施策のコンバージョンポイントをコンテンツへの登録とした場合、コンテンツ内にいるユーザーへの情報発信には広告費はかかりません。
そのため、最終的に商品やサービスを利用するまでの費用を削減できる可能性があり、費用対効果があがりやすいです。

このようにコンテンツと認知施策を組み合わせることでリマーケティング広告と組み合わせたときと同等、またはそれ以上の成果を生み出すことがあります。

4.まとめ

今後、ITPによる影響でWeb広告における認知施策は、使いどころは選ぶようになってしまうかもしれません。

しかし、認知施策からコンバージョンまでの設計をしっかり行ってあげることで認知施策の効果はあげることができるでしょう。

コンテンツの組み合わせなど、施策の設計をしっかり行っておけば、コンバージョンを生まず、広告費がかさむだけになってしまったというような事態は避けることができます。

コンテンツを作成する手間こそかかりますが、ITPの影響等も考えると手間がかかるからこそ、早めに取り組んでおくことでいざとなったときに影響を最小限に抑えることができるかもしれません。

コンテンツを作成することで相乗的にWeb広告の効果をあげることもできるので、ぜひこの機会に取り組んでみてください。

また、認知からコンバージョンまでの設計をどうすればいいのか。自社の商品・サービスにはどのような媒体、配信手法が適しているのかなどお悩みの方は、お気軽にご相談くださいませ。