表記ゆれとは?リスティング広告での対応はどうすべきか

リスティング広告はキーワードの構成で決まると言われていますが、キーワードをどのくらい登録すればよいのかという問題は非常に難しい問題でもあります。そんな時、厄介になるのが《表記の揺れ》と呼ばれるキーワードの扱いについてです。

表記の揺れキーワードを登録すると、かけ合わせキーワードも含めて膨大な数になってしまい、反って運用効率を下げてしまうことがあります。

今回はこの《表記の揺れ》についてまとめています。是非参考にしていただければと思います。

【目次】

  1. 表記の揺れとは
  2. キーワードのマッチタイプと表記の揺れ
  3. まとめ

①表記の揺れとは

表記の揺れとは、同一の意味合いを持ちながら、言葉の書き方が異なる単語のことを指します。単語の『音』は同じでありながら、表記の仕方だけが違うので、ユーザーとしてはあまり意識せずに使っている場合がほとんどです。

表記の揺れには下記のようなものがあります。

◆送り仮名の違い

「引っ越し」「引越」「引越し」
「申し込み」「申込」「申込み」「申しこみ」

◆仮名・漢字による違い

「ジャンケン」「じゃんけん」
「タマゴ」「たまご」「卵」「玉子」

◆数字、漢字による違い

「1」「一」「壱」
「香り」「薫り」

◆外来語のカナ表記による違い

「メモリー」「メモリ」
「スポーツウエア」「スポーツウェア」
「バッグ」「バック」(※共にカバンの意)

このように、《同じ意味》、《同じ音》でありながらその表記の仕方に違いがあるものを表記の揺れとしています。

一方で

「あたりめ」、「するめ」などのように意味が同じであっても、全く違うキーワード
「雨」、「飴」などのように音が同じであっても意味の違うキーワード

これらのキーワードは表記の揺れ揺れとは呼びませんので、併せて覚えておくとよいでしょう。

②キーワードのマッチタイプと表記の揺れ

リスティング広告では、表記の揺れがあった場合、キーワードの《類似パターン》として広告を表示するようにアルゴリズムが組まれています。

このことは、キーワードのマッチタイプを完全一致に設定した場合でも適応されます。

【表示例】
設定キーワード

[単身 引っ越し]

ユーザーが検索するキーワード
単身 引っ越し  ⇒ ○:表示される
単身 引越し   ⇒ ○:表示される
単身 引越    ⇒ ○:表示される
独り暮らし 引越 ⇒ ×:表示されない

ですので、表記の揺れを含めて全てを登録する必要はないといえるでしょう。

また、キーワードの《類似パターン》には表記の揺れだけでなく、ユーザーによる誤字や、意味や意図の変わらないキーワードの語順の倒置なども含まれます。

※意味や意図の変わらないキーワードの語順の倒置とは、上の[単身 引っ越し]の例でいうと、「引っ越し 単身」などのキーワードになります。この場合、「単身 引っ越し」と「引っ越し 単身」ではユーザーの検索意図の違いはないと考えられますので、キーワードの《類似パターン》として扱われます。

⇒キーワードのマッチタイプについて詳しく知りたい方はコチラを参照ください。
検索連動型広告《リスティング広告》のマッチタイプが分からない…

③まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は表記の揺れについてまとめさせていただきました。

リスティング広告では、表記の揺れはキーワードの類似パターンとして扱われるため、全てのパターンを登録しなくても、表記の揺れに対して広告を配信することが出来ます。

表記の揺れは実際にはユーザーが意図的に言葉を選んで変えているわけではありません。全ての表記の揺れのパターンを登録しようとすると、キーワード構成や実際の運用が煩雑になり、反って調整が行き届かないということにもなってしまいます。

表記の揺れを正しく認識することで、効率的なリスティング運用ができるようになるでしょう。

そうは言っても、表記の揺れが気になる場合は、ユーザーの検索語句を確認してみて、運用に影響のありそうなキーワードを見つけ出し、追加登録していく方法を取ったほうが良いでしょう。

ぜひ一度、完全一致のキーワードでどれくらいの《表記の揺れ》が出ているのかを確認してください。

もし、リスティング広告で登録するキーワードが分からないという場合には、お気軽にご相談いただければと思います。