インプレッションシェアってどう活用すればいいの?

リスティング広告やディスプレイ広告を運用していると、インプレッションシェアという項目を目にすることもあるかもしれません。あまりメジャーな指標ではないので、広告管理用のアカウントを頻繁に確認するような運用担当者の方でないと、数値を見てもあまりピンとこないかもしれません。ただ、一度理解してしまえば、現在の広告配信がどのような状況なのかを把握するために便利な指標になります。

是非、最後まで読んでみてください。

※Google広告では検索連動型広告とディスプレイ広告の両方で確認できます。Yahoo!系だとYahoo!スポンサードサーチでは確認できるものの、Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)ではインプレッションシェアを確認すことはできません。

【目次】

  1. インプレッションシェアとは
  2. 広告の表示回数を決定する二つの要素
  3. インプレッションシェアと似たような項目が結構あります
    •  インプレッションシェア損失率(ランク)
    •  インプレッションシェア損失率(予算)
    •  完全一致のインプレッションシェア
  4. インプレッションシェアの活用方法
  5. まとめ

①インプレッションシェアとは

インプレッションシェアとは広告が表示されたかもしれない表示機会の合計回数に対して、実際に何回表示することが出来たのかを示す数値になります。

【式】

インプレッション シェア = 表示回数 / 広告が表示されたかもしれない表示機会の合計回数

広告が表示されたかもしれない表示機会は、広告の品質や入札単価、ターゲットなどを考慮して算出されています。その表示機会に対して、広告は全ての機会で表示できるわけではありません。入札単価が低かったり、一日の予算が足りていなかったりと、広告を表示できない場合もあります。そのようにして、実際に表示機会に対して、どのくらいの表示することが出来たのかという割合を示す指標がこのインプレッションシェアになます。

例えば、1000回の表示機会に対して、実際は800回しか広告を表示することが出来なかった場合、そのインプレッションシェアは80%ということになります。

※ちなみに対象となる表示機会の算出には、「広告が十分に表示可能である」という媒体独自の判断基準が、設けられています。入札単価を10倍以上に引き上げなければいけないような表示機会はあらかじめ考慮されていません。

②広告の表示回数を決定する二つの要素

ここでは、改めて広告の表示回数を決める二つの重要な要素について振り返って見たいと思います。十分に理解されている方は、次のそれぞれの指標の説明にスキップしてもらって構いません。

・広告ランク

リスティング広告やディスプレイ広告で広告が表示されるためには、広告枠のオークションで、競合の広告に競り勝つ必要があります。その時、広告の優劣を決める要素がこの広告ランクになります。

広告ランクは下記の式で表すことが出来ます。

【式】

広告ランク=「広告の品質スコア」×「入札単価」

ここでは細かい説明は割愛させていただきたいと思いますが、この式に出てくる「広告の品質スコア」は媒体側で決定されているもので、過去のクリック率やページとの関連性をもとに算出されているものです。広告ランクを上げるためには「広告の品質スコア」か「入札単価」を上げる必要があります。「広告の品質スコア」は媒体側で決定される数値なので、なかなかコントロールが難しい数値になります。その為、広告ランクが低い場合、即効性のある対応策は「入札単価」を上げるという方法になります。

・一日あたりの広告予算

広告の表示回数を制限してしまう、重要な要素がこの「一日あたりの広告予算」になります。例えば、クリック単価の平均が100円のキャンペーンがあるとします。そのキャンペーンの一日あたりの予算が10,000円に設定されていた場合、一日のうちで100回広告をクリックされてしまえばそれ以上広告を配信することはできません。表示回数はそのキャンペーンのクリック率から逆算することで求めることが出来ます。クリック率が1.0%の場合に100回のクリック数を発生させるのであれば表示回数は10000回ということになります。もしその日の表示機会が実際は15000回あるとしたら、5000回分の表示機会は機会損失をしていることになります。

※このようなケースは、全体の広告予算が限られている際に、キャンペーン構造を細かく分割して設定してしまうと良く起こりえますので注意が必要です。

インプレッションシェアはこれら二つの要素に分解して確認することが出来ます。

③インプレッションシェアと似たような項目が結構あります

インプレッションシェアを広告アカウント上で確認しようとすると、同じような名前の指標がいくつもあることに気付くかと思います。ここではその中でも代表的な指標をご紹介いたします。先ほどご紹介いたしました広告の表示回数を決める二つの要素の影響もこれからご紹介する指標で確認することが出来ます。

指標を紹介する前にインプレッションシェア損失率についても簡単に理解しておいた方が良いでしょう。「インプレッションシェア損失率」とつく指標を見るときに注意していただきたいのは、この指標は「損失率」になりますので、先ほどのインプレッションシェアとは意味が逆の数値になると言ことです。表示することが出来なかった回数がどれくらいなのかというのが損失率です。

先ほどの例のように、1000回の表示機会に対して、実際は800回しか広告を表示することが出来なかった場合、そのインプレッションシェアは80%ということになります。一方、損失率は表示できなかった200回が分子となりますので、20%ということになりますのでよく覚えておいてください。

・インプレッションシェア損失率(ランク)

インプレッションシェア損失率(ランク)とは広告ランクの影響によるインプレッションシェアの損失がどのくらいなのかを示す指標になります。広告ランクが低いことが要因で広告が表示されなかった割合になりますので、広告ランクの低さが原因となっている広告を表示させるためには広告ランクを上げる必要があります。

広告ランクは広告の品質×入札単価で決定されています。広告の品質か入札単価を上げることで広告ランクを高めることが出来ますが、上述のように、即効性を求める場合は入札単価を上げる必要があります。つまり入札単価を高めることで、インプレッションシェアを改善することが出来ます。

・インプレッションシェア損失率(予算)

インプレッションシェア損失率(予算)とは広告予算の影響によるインプレッションシェアの損失がどのくらいなのかを示す指標になります。上述の広告の表示回数を決定する二つの要素にあります一日あたりの広告予算の項目でもご説明させていただきましたが、広告の予算の上限が低すぎる場合、広告の表示機会を制限してしまいます。この機会損失がどのくらいなのかを示した指標がこのインプレッションシェア損失率(予算)になります。

予算の制限によりインプレッションシェアの損失が発生している場合は、キャンペーン予算を引き上げることで、インプレッションシェアの損失を解消できます。キャンペーンに設定している予算が低すぎる場合には「予算による制限」とアラートが出ていますので、このアラートが出ている時はインプレッションシェアの損失が発生していると思っておいて良いでしょう。

・完全一致のインプレッションシェア

検索連動型広告でインプレッションシェアを確認する場合、「完全一致のインプレッションシェア」という指標があります。検索連動型広告で部分一致のキーワードを配信している場合、その入札単価を強めて配信をしてしまうと無駄なクリックも多く呼び込んでしまうことになる為、他のマッチタイプに比べ入札単価を下げて運用するのがセオリーといえます。その為、部分一致を多く配信していれば、必然的に検索連動型広告のインプレッションシェアは下がってしまいます。そんな時に確認すべき指標がこの「完全一致のインプレッションシェア」になります。完全一致のキーワードに限定してインプレッションシェアを確認することが出来ます。

※この指標は検索連動型広告に対応している指標です。

※Google広告ではこれらの指標更に細かく、リスティング広告とディスプレイ広告を別々に算出しています。

※Yahoo!スポンサードサーチではそれぞれ「インプレッション損失率(掲載順位)」、「インプレッション損失率(予算)」と呼ばれています。

④インプレッションシェアの活用方法

インプレッションシェアは自分の広告がどのような状況かを把握する数値になりますので、必ずしもインプレッションシェア100%=損失率0%でなければいけないというものではありません。ただ、インプレッションシェアの数値を読み解くことで、適正な予算規模などを逆算することが出来ますので、今後の予算計画の参考にすることが可能です。

例えば、

表示回数:1,000,000回 クリック率:3% クリック数30,000回 クリック単価33円 費用100万円
インプレッションシェア損失率(予算):20%

となっていた場合、予算が足りないことでインプレッションの表示機会を20%損失しているので、予算を追加することで表示機会の損失を防ぐことが出来ます。この場合、表示回数をインプレッション損失率の20%で割り戻す(1,000,000回 ÷(100%-損失率20%))ことで本来表示されていたであろう表示回数を求めることが出来ます。その表示回数から、クリック数を求めることで必要な費用が逆算することが出来ます。

上の例の表示回数から逆算したシミュレーション

表示回数:1,250,000 クリック率:3% クリック数37,500回 クリック単価33円 費用125万円

表示機会の損失分を解消するだけなので、クリック率は一定と考えるとクリックの増加分が算出できます。同じ理由からクリック単価も一定と考えられるので、増加したクリック分の費用が25万円になります。ですので、この場合、追加予算として25万円が必要になるということが計算できます。

⑤まとめ

いかがでしたでしょうか。リスティング広告やGoogle広告のディスプレイネットワークで広告を配信している場合、インプレッションシェアを活用することで、自社の広告運用の水準が、競合の中でどの程度のもの中を把握することが出来ます。また、適正な広告予算の算出にも役立てることが出来るため、不必要な機会損失を最小限に抑えることもできるでしょう。ぜひ一度、インプレッションシェアを広告運用に活用してみてください

それでも、

「インプレッションシェアを見たけど、やっぱり適正な運用方法が分からない・・・」

そんなふうにお悩みの際は、ぜひお気軽にお問い合わせいただければと思います。